一般社団法人
避妊は、個人の健康や自律性の問題にとどまらず、人口動態やジェンダー平等の推進、そして持続可能な社会の実現に直結する地球規模の課題です。
国連人口基金(UNFPA)や世界保健機関(WHO)などの国際機関は、避妊への公平なアクセスを性と生殖に関する健康と権利(SRHR)の中心的な柱と位置づけ、特にSDGsの目標3(すべての人に健康と福祉を)および目標5(ジェンダー平等を実現しよう)の達成に不可欠であると認識しています。
しかしながら、現在利用可能な避妊技術は女性に大きく偏っており、男性が主体的に責任を担うための信頼できる選択肢は限られています。これは単なる個人の選択の問題ではなく、グローバルな課題としてますます認識されている構造的な問題です。UNFPAは、男性用避妊法の不足を「SRHRにおけるグローバルなギャップ」と明確に表現しています。
私たちは、この課題に応えるため、男性の生殖機能を分子・細胞レベルで解明する基礎研究と、非ホルモン性男性避妊法の開発を目指す応用研究の両方を進めています。
淨住 大慈
生殖制御医学研究所 所長・代表理事
男性避妊は、個人の生殖選択肢を広げるだけでなく、世界の公衆衛生、ジェンダーの公平性、そして持続可能な社会開発の鍵となる要素です。
既存手法を超える「アンメット・ニーズ」への対応
現在の男性用避妊法は、コンドームとパイプカット(精管結紮術)に限られています。これらの方法は、信頼性に欠けるか、あるいは不可逆的です。私たちは、可逆性と高い有効性を兼ね備えた、安全で信頼できる新しい避妊技術への高まる需要に応えます。
避妊におけるジェンダー・インバランスの是正
何十年にもわたり、避妊の負担は女性に偏ってきました。生殖における責任の公平性を実現するためには、男性に効果的で安全、かつ利用しやすい避妊手段を提供することが不可欠です。
役割分担によるジェンダー平等の促進
男性と女性の両方が避妊に積極的に関与することで、よりバランスの取れたパートナーシップが築かれ、家庭、コミュニティ、そして社会全体でのジェンダー平等が促進されます。
持続可能な人口バランスへの貢献
男性避妊法は、発展途上地域における高い出生率の抑制から、少子化社会における生殖の自律性の支援まで、多様な状況での家族計画に貢献する可能性を秘めています。これは、持続可能な人口・社会開発というより広い目標に貢献します。
• 男性生殖能力とその制御メカニズムの解明
• 新規作用機序に基づく男性避妊薬の開発
淨住 大慈 | 研究ウェブサイト(外部リンク)
Email: info [AT] irhc-research.org